変わりゆくToS ー ダメージ計算式変更と大規模調整(実装前の前情報)
当記事は、4/14に公開しました。最新の動きに関する記事なので、あなたが閲覧している時期がこの日よりもしばらく後であるならば、より最新の、別の情報源も確認することをおすすめします。
4/17追記:生放送を受けて、"パイロマンサーは死んだか?"と"補償について"を書き直しました。
はじめに
春ですね。
進級・進学・入社など、人生の節目を迎えた方もいらっしゃるかと思います。
さて、正式サービス開始からまだ1年に満たないToSですが、こちらも、これまでにいくつかの大きな転換点がありました。
1つめに、正式サービスの開始。次いで、R8の実装。アグニネックレスの登場や、ジャベリン3hit化等もこのタイミングでした。加えて、ケッピーイベントも、マーケットを大きく動かしたという点で、大きな節目の1つに数えられるかと、個人的には思います。
そして、今日話すのは、これから訪れるであろう岐路。計算式変更と、それに伴う各種調整についてです。
スキルの強さはどうなるのか?
R8帯でこれまで通り戦えるのか?
これまでのビルドはどうなってしまうのか?
疑問は尽きませんが、現状では、これらの問いに全て答えることは、残念ながらできません。
不十分ながら、今ある情報と、私が考える今後の展望を記述していきます。後者に関しては、憶測を含む部分も多分にあります。ご了承の上お読みください。
当記事は、こちらで示されている調整を前提に記述します。
これらの調整の日本サーバーへの実装は、5/31に予定されています。
ダメージ計算式変更
これまでの計算式との違い
先述したリンク先のページでは、以下のようなダメージ計算式が示されています。
ダメージ=(% ファクター )x 攻撃力 x Log10(( 攻撃力 / 防御力 + 1)^ 0.x + 1)+ 追加ダメージ
従来の計算式は、非常に大雑把に書くと、次のようなものです。
ダメージ = (スキル攻撃力 + 武器攻撃力 - 防御力) × 各種倍率
計算式を紐解こう ①%ファクターとは
各職のスキルを見てみると、当然ですが、低ランク帯のものほどスキル攻撃力は低く設定されています。すると、ゲーム後半になると、レベルに応じて上昇していく武器攻撃力に対して、スキル攻撃力は相対的に小さくなり、低ランク帯のスキルは、火力不足になっていきます。低ランク帯のスキルは、後半になると、ほとんど使わなくなるものも少なくありませんでした。
例外が、多段スキルです。スキル攻撃力が低かろうと、多段hitさえしてしまえば、強力な武器の攻撃力が1発1発に乗りますから、総ダメージは大きくなります。
このスキル格差を是正するため、新計算式では、スキルの威力は倍率という形で乗っています。計算式中で、%ファクターと記述されている部分です。
たとえ10hitするスキルでも、倍率が50%ならば、倍率500%の単発スキルと、ダメージは同じになります。
計算式を紐解こう ②減算方式と除算方式
従来の計算式の場合、攻撃力の少しの違いが、大きなダメージの違いになり得ます。
例えば、敵の防御力1000に対し攻撃力1000の場合、その差は0ですから、特性等の倍率が乗っても、最終ダメージは1です。
ここで、攻撃力が1100になると、差の100に特性などの倍率がかかれば、ダメージは200にも300にもなります。
この減算方式の計算式は、攻撃力・防御力の少しの差が極端なダメージの増減につながり、問題視されていました。新たな計算式では、除算方式を採用することで、この問題を解決しています。
これにより、適正レベル帯にもかかわらず敵への攻撃が1ダメージになってしまうようなことは無くなりますが、敵の攻撃を1ダメージに抑えることも難しくなります。防御の数値1あたりの価値は、比較的低くなることが予想されます。反面、HPの価値は上昇するでしょう。
計算式を紐解こう ③logスケール
logに関する数学的説明は、ここでは省きます。
例として、攻撃力、防御力を計算した結果がlog10(1000)だったとします。この数値は3です。ここで、あなたが攻撃力を2倍まで伸ばしたとしましょう。すると、log10(2000)となりますが、この値は約3.3で、log10(1000)の値と比べても、1.1倍ほどにしかなりません。
端的に言えば、この計算式中におけるlogは、ダメージ計算に減算方式を取り入れるとともに、数値の変化を緩やかにする役割を担っています。
例のように、攻撃力が2倍になった場合は、logの外の攻撃力の部分も2倍になっていますから、実際のダメージは2倍以上になりますが、問題は防御力です。
あなたが装備を強化して防御力を2倍にしても、実際のダメージは1/2にはなりません。防御の数値1あたりの価値が低くなるというのは、ここでも言えることです。
強化/弱体されるスキルは?
分かりません。
計算式の変化については一通り触れましたが、スキルの強さは倍率次第ですので、どのスキルがどれほど強くなり、また、弱くなるのかは、開発のIMCの匙加減1つで大きく変わります。
%ファクターの項では、多段スキルが弱体化される可能性を挙げましたが、単発・低hit数スキルとの間で極端な倍率の差がつかなければ、依然として多段が大正義になる可能性もあります。
これは、あらゆる火力スキルに言えることです。どのスキルがどれほどの威力になるのか?これは、本当に分かりません。韓国のテストサーバーでは、既に計算式変更を筆頭にした各種調整が試されており、スキルの使用感等もちらほら噂で流れてきますが、あくまでテスト段階の話ですから、今後どのような調整がなされるのかは不明です。気になる方は、記事の最初のリンク先のサイト等を活用して、最新の情報を確かめてみてください。
ステータス変更
INT,STR,DEX
詳しい変更点は、リンク先のページでご確認ください。
まず、知能・力に振ったときの攻撃力が、以前よりも上がるようになります。魔法火力職は従来よりINT型でしたが、物理火力職には、STR型という選択肢が生まれます。というよりは、STRに振らざるを得ない、という状況でしょうか。
というのも、敏捷にステータスを振ったときの、クリティカル発生値が削除されます。DEX型をとっている物理火力職は、装備やステ振りを見直さざるを得ないでしょう。調整後、どれほどクリティカル発生を確保できるかは、現状では不明です。しかしながら、クリティカル率が死活問題のフェンサーから悲鳴が聞こえたりと、クリティカル発生の確保は、現状よりシビアになりそうです。
CON,SPR
体力・精神に関してもやや変更がなされていますが、上記3種のステータスほどの大きな変化は無いと言えます。ただし、調整後の戦闘において、体力・精神が持つ重要性が変わってくる可能性はあります。
被ダメージを1に抑えることが難しくなることに伴う体力の重要性の変化は、先述した通りです。
これと別に、スキルの消費SPにも手が加えられています。CD0スキルを連打する職などは、以前以上にSPの枯渇に苦しめられることになるかもしれません。一部の職を除いて振ることのなかった精神ですが、SP確保のため、火力職でも振ることになる可能性があります。
装備についての変更
超越倍率変更
従来の超越倍率は、累計で
10%→30%→60%→・・・→550%
と、10段階目にして550%という、"壊れ"とも言えるものでした。「過度な超越はゲームバランスを崩す原因になる」ということで、超越倍率にも修正が入っています。
修正後の超越倍率は、超越1段階につき20%となっています。1段階で20%、10段階で200%です。超越石抽出に関する変更等もあります。詳しくはリンク先でご確認ください。
また、既に超越してある武器に関しては、超越段階の初期化・祝福石の返還が行われるそうです。
アグニネックレス調整
パイロマンサーを一躍トップメタへと押し上げた要因、アグニネックレスですが、ついに倍率の調整が入りました。
調整の内容は、"アグニネックレスは炎系スキルの攻撃力係数+ 50%増加に変更"です。
弱体化の点は、2つあります。まず1つに、倍率の低下です。ファイアーボールを例に挙げると、現在の倍率は280%ですから、どれほど下がったかが分かるかと思います。
2つ目に、倍率の加算化です。これまでのアグニ倍率は、乗算で計算されていました。アグニの効果は属性相性に加算ですから、ファイアーボール本来のダメージが1000で特性が50だとすれば、その最終ダメージは
1000×3.8×1.5 = 5700
という風に、倍々で増えていたわけです。
これが、スキル倍率に加算になるとどうなるでしょうか。仮に、ファイアーボールの倍率が200%で、ファイアーボール本来のダメージが、先ほどと同様に1000とします。特性が新計算式でどうように処理されるかは分かりませんが、仮に最終ダメージに乗算としましょう。すると、
1000×1.25×1.5 = 1875 (200%が250%になったので1.25倍)
と、大幅にダメージが減少していることが分かると思います。パイロマンサーは、以前ほどの火力が出せなくなることは避けられないでしょう。
パイロマンサーは死んだか?
では、パイロマンサーは、全く使い物にならなくなってしまうのでしょうか?そうとも限りません。 ダメージ計算式の項で述べたように、どのスキルが強くなるか、弱くなるかは、現状では何とも言えないのです。以前ほどの、頭1つ抜けた火力が出せなくなるのは間違いないですが、エレウォ相当の火力を依然として持てる、という可能性もあります。
実際、テストサーバーでは、多くの職が苦戦している中で、”パイロはまだ行ける"という声もあります。
依然書いた記事に、パイリンソマについてのものがありますが、これと同様の事が言えます。"まだまだ現役"ということも、"やっぱりダメかも"ということもありえます。
ただし、仮にR8帯での狩りがきつくなっても、パイリンソマには170(旧145)ID等の周回や、ウオシス等の素材集めといった運用法もあります。ビルドがまるごと無駄になる、ということは無いでしょう。しかし、イベントで赤素材の供給が増えたことや、需要の低迷も手伝い、これまでほどの利益を上げるのが難しくなるのも間違いありません。
あなたがもしR5以下のパイリンソマを育成中ならば、アルケミにしてしまうという手もあります。アルケミは完成さえしてしまえば狩りに出す必要はありませんし、POT作成やマグナムオーパスは、あなたの金策の助けになるでしょう。
ビルドリセットが来ることが明言されたので、5/31までにアルケミが必要でなければ、(現段階では)育成のしやすいパイリンソマをそのまま育てれば良いかと思います。
補償について
以上の調整は非常に大規模なもので、これまでのビルドごとひっくり返ることすらあります。今まで育てたキャラがこれまで通り使えなくなることに対して、テストサーバーでどのような補填がされたかを確認しておきましょう。
特性費用
投資した特性費用は、"特性ポイント"という形で還元されています。シルバーがそのまま戻ってくるわけではないので、キャラをまたいでの特性振り直しはできないものと思われます。また、過度なシルバー供給はマーケットの混乱を招くので、日本でも同様の形で補償がされるだろうと個人的には考えています。
ステータスリセット・スキルリセット
テストサーバーでは、1日1回、NPCを通したステータスリセット券とスキルリセット券の配布という形で補償が行われています。多くのキャラに関係する調整ですから、日本でも、R8実装当時のような、バラックに1個ずつ配って終わり、ということは無いでしょう。無いと思いたい。
ビルドリセット
4/15の公式生放送で、ビルドリセットも同様に行われることが名言されました。ステリセ・スキリセと同じ形で行われるそうです。
テストサーバーでは、ステリセ・スキリセと同じ形で、ビルドリセットも実施されています。しかしながら、Nexonはビルドリセットや超越石取引といった点には慎重になっているので、ビルドリセットまで日本に来るかは何とも言えないところです。
おわりに
これほどゲームシステムが一新してしまうと、これまでのビルドがどうなってしまうのか、これまで通りゲームプレイができるのか、不安が残ります。1ユーザーの私としては、これからのToSが、良い方向へ向かうのを願うばかりです。そして、当記事が、これからのToSをプレイしていく皆様の助けに、少しでもなれたならば幸いです。
少々長くなりましたが、最後までありがとうございました。また次の記事で。